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【ビジネス英会話Tips19 外国人の部下が起こした顧客トラブルに対処する英語表現】

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外国人の部下が起こした顧客トラブルに対処する英語表現を考えてみましょう

 

こんばんは、Tak石河です。

今までの投稿では、「上司=外国人、部下=あなた」というシチュエーションだったかと思います。ここでは、視点を変えて、「上司=あなた、部下=外国人」というシチュエーションを見ていきたいと思います。


この記事は、外資系の人もそうですが、むしろ内資系&管理職(海外事業)といったタイプの方の方がありそうなシチュエーションではないかと思っています。外資系だと、パワーバランス的には外国の本社の方が強いことが多いので、外国人と仕事をする時、外国人社員が同僚が、上司になる(自分よりパワーバランスが上)ケースが最初は多いと感じます。

しかし、内資系の場合、日本国内で日本人の同僚と仕事を一緒にしていて、管理職に昇進した際に、海外事業の責任者に栄転~不慣れな海外事業所で、外国人社員を部下に迎え、仕事をする~といったケースは多いと思われます(実際によく聞きます)。

逆説的な言い方ですが、Tak石河個人的には、ビジネス英会話で大変なのは、ある意味外資系よりも内資系(特に管理職就任後の海外事業)ではないかと思っています。なぜなら、今まで日本国内で、日本人社員と日本語で仕事をしていたのに、急に不慣れな英語を使って、文化背景もメンタリティーも異なる外国人社員と仕事をする(そして上司として指導していかなくてはならない)からです。

ここでは、「あなた」が上司(=Mr.Yamada、以下’Y’)で、部下の外国人社員(=Tom、以下’T’) が、取引先のABC社とトラブルを起こしてしまった時に、どのように対処していけばよいかを考えてみましょう。

~まずは、導入部分をご覧ください~

Y ‘Tom, I would like to speak with you. Do you have a minute?’

(Tom、話がある。ちょっといいかい?)

T ‘Sure. What seems to be the problem? It is not about ABC, is it?’

(もちろん。どうかされましたか?ABCのことじゃありませんよね?)

Y ‘I am afraid it is. I got a complaint from the management at ABC.’

(実はそうなんだよ。ABCの経営者から苦情が来たんだ。)

T ‘A COMPLAINT!? I thought we were done with them!’

(苦情ですって!?あの話はもう済んだと考えていました。)

どうやら、Tomが過去に起こしたABC社とのトラブルが再燃したようです。

ここでは、以下のPattern AからPattern Cの3通りの対応を例として挙げてみました。貴方がY(山田)さんであれば、どの応接しますか?以下、読んで考えてみて下さい。

貴方が上司のYさんであれば、どのようにTomに応接しますか?

~PatternA~

Y ‘Oh, don’t worry about it. It’s just one of those crazy Japanese customs. They just want to see a letter of apology.

(ああ、そのことについては心配しなくていいよ。例のばかげた日本の慣行の一つに過ぎんよ。彼ら(ABC社)は謝罪の手紙が欲しいだけなんだ。)

T’Oh, my god! I thought I did everything right.’

(ええ、そんな!私は全てちゃんと対応できたと思っていたんですが。)

Y ‘No problem. I’ll take care of the letter. You just have to brush up the English for me and sign it. It’s no big deal.’

(気にしなくていいんだよ。手紙は私が何とかするから。君は私の英語をチェックして、サインしてくれればいい。大したことじゃないよ。)


※注 画像はイメージです。

【note】

no big deal:大したことではない、おおげさなことではない

 

~PatternB~

Y ‘Apparently not. They seem upset with with you. They said that you were impolite, and they want to see a letter of apology from you.’

(それがまだ解決していないようなんだ。彼らは貴方に対して怒っているみたいだ。彼らが言うには、君が失礼な態度をとったので、君から謝罪の手紙が欲しいと言ってきているんだ。)

T’Oh, my god! I thought I did everything right.’

(ええ、そんな!私は全てちゃんと対応できたと思っていたんですが。)

Y’maybe so, mnaybe not. I do not intend to place blame. My top priority is to find the root cause of the problem, and make sure it never happens again-with anyone, not just you. First, let’s go over the history of the deal, step by step.

(そうかもしれないし、そうでないかもしれない。私は、誰のせいかを突き止めるつもりはないよ。もっとも大事なのは、この問題の根本的な原因を探し、再発を防ぐことなんだ。貴方だけじゃなく、誰についてもね。まずは、取引の経過を一つずつ見直していこうじゃないか。)


【note】

apparently:(副)どうも~のようだ ※注!apparent(形):明らかな とは全く意味が異なるので要注意!!

impolite:(形)無礼な、失礼な

maybe so, maybe not.:そうかもしれないし、そうでないかもしれない。 ※Tak個人的に、日本人向けの使いやすい表現と思います(笑)

go over the history of …:…の経過を見返してみる(辞書では直接載っていませんが、ビジネスでは大変重宝する表現)

 

~Pattern C~

Y ‘Apparently not. They are demanding a formal apology for your conduct. We Japanese have traditions, Tom. In business, we highly respect the customer. You must take responsibility for the situation as soon as possible.’

(それがまだ解決していないようなんだ。彼ら(ABC社)は、貴方のやったことに対して、正式な謝罪を求めているぞ。Tom、我々日本人には慣習があってね。ビジネスではお客様をとても尊重するんだ。貴方にはこの事態の責任を直ちに取ってもらわないといけない。)

T’Oh, my god! I thought I did everything right.’

(ええ、そんな!私は全てちゃんと対応できたと思っていたんですが。)

Y ‘This is no time for back talk and arguments. I want you to sit down and write a letter of apology immediately.’

(今はそんな口答えをしている暇は一切ないんだ。すぐに席について謝罪の手紙を書きなさい。)


※注 画像はイメージです。

【note】

We Japanese~:我々日本人は~ ※注 日本人以外の外国人にとっては、排他的に聞こえる表現なので好ましくない。

back talk:(名)口答え、物言い

talk back:(句動)言葉を返す、口答えする、反応する、応答する

さて、貴方はどのパターンを選びましたか?

Tak石河が選ぶとすれば、‘Pattern B’が良いと思います。もちろん、もっと良い部下への指導方法がある!という方、それを否定しないのですが、ここでは各Patternの答えに至った思考の過程が重要だと思います。

~Pattern A~

この場合の山田さんは、きっと「優しい(正確には「易しい」というべきかもしれません)」人で、人との衝突を避けようとするタイプの人に多いと思います。Tomを怒らせないように気を使いすぎなんです。または、そもそもTomとの関係が悪化するのも恐れているように見えます。そういう意味でもめんどくさがりやとも言えるでしょう。

この対応だと、山田さんが責任をとって一端はおさまるかもしれませんが、また似たような問題が出てきた際に、山田さんはその対応をし続けなければならなくなるでしょう。そして、Tomは「日本の顧客のクレームなんて大したことはないんだ」と、軽く見てしまうかもしれません。

このパターンでは、上司として、Tomの問題解決能力を改善することは難しいでしょう。

~PatternB~

このパターンでは、山田さんはTomを深く指導していますが、Tom個人の責任を責めることはせず、「なぜ問題がおきたのかの根本原因の究明が最重要であること」を述べた上で、山田さんがTomを手助けしながら、問題解決に取り組む姿勢を見せています。

このパターンでも、山田さんとTomの間で少しは確執が生まれるかもしれません。しかしそれでも、問題が解決した暁には、お互いが成長でき、信頼関係が深まるのではないかと思われます。

~PatternC~

このタイプは、体育会的・伝統的な日本企業に多く見られる(と個人的に)思うのですが、Tomからすると、何で頭ごなしに怒られるのか、意味も分からず、つらい思いをすることでしょう。山田さんとTomの関係は悪化し、上司―部下の関係が機能しなくなる恐れがあります。

Tak個人的経験からすると、このPatternCをやってしまうと、かなりの高確率で外国人社員の部下は会社を辞めてしまいます。あるいは、パワーハラスメントと訴えられかねません。

まとめ

上記のケースはほんの一例ですが、外国人社員(特に自分が上司として部下)と接する際に、重要と思うことをまとめてみました。

○個人的な責任の追及を避ける

○問題の表面的な部分ではなく、根本的な部分の解決を図る

○感情的に、冷静に。論理的に、丁寧に説明を続け、協力して問題解決をする姿勢を見せる。

そして、最も重要なことは、…上司、部下の関係である以前に、お互いが個人として、尊重されるべき、という点ですね。


…と、ここまで書いておきながら、感情的にならずに冷静に、外国人社員に丁寧に説明していくのは本当に大変!!!(これは、日本人同僚に対しても、ですが)。Tak石河も、日々授業しながら鍛えていっているところです。

ところで、今更なんですがこのブログ、引用を付した部分、引用を明記した部分以外は、Tak石河の日々の外資系の闘い、いわば、外資系で生で繰り広げられる会話を題材にしています(適宜、ネイティブチェックを受けています)。なので、皆さんのビジネスの英会話に使えそうな表現があったら、是非、活用して下さいね^^;

今日も、Tak石河のブログを読んでいただいて、ありがとうございました。

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